原著
免疫学的立場でとらえた妊娠中毒症
倉本 雅規
1
,
浜崎 洋一
1
,
古橋 信晃
1
,
鈴木 雅洲
1
Masanori Kuramoto
1
1東北大学医学部産科学婦人科学教室
pp.677-680
発行日 1981年9月10日
Published Date 1981/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206491
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妊娠は,免疫学的には異種抗原を持つ胎児胎盤が拒絶されずに生着を続けるという,不思議な現象である。そしてこの妊娠における免疫現象が徐々に解明されつつある現在,妊娠中毒症に対しても,この疾患の成因が免疫現象の不均衡にあるのではないかということが再び注目をあびるようになってきた1〜3)。
妊娠中毒症に対する免疫学的追求は,わが国でも格ら4)により行なわれていたが,免疫学的研究法の進歩した現在,新たな手段での追求が行なわれている。われわれは最近の免疫学的立場からとらえた妊娠中毒症について,その成因をも合わせて文献的考察を試みた。
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