Modern Therapy 妊娠中毒症--EPH gestosis
後期妊娠中毒症(EPH-gestosis)の概念
鈴木 雅洲
1
,
古橋 信晃
1
Masakuni Suzuki
1
,
Nobuaki Furuhashi
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
pp.745-747
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206321
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妊娠中毒症は古くより学説の疾患,分類の学問といわれるほど多くの学説があり,現在でも多くの議論がなされている。後期妊娠中毒症は,高血圧,浮腫,蛋白尿を3大徴候とする症候群であると観念づけられてきたが,FIGO,OG,日産婦会,その他の妊娠中毒症分類がさまざまである1)。
一方,産科のみならず,臨床一般における診断方法,技術,精密度の著しい向上によって,以前には自覚的・他覚的臨床症状でのみとらえられていた妊娠中毒症の病態が,的確な臨床検査によってかなり明確にとらえられる可能性がでてきた。それに伴って,従来の妊娠中毒症に関する概念と異なった概念をもって,新しく妊娠中毒症を考えてみることが産科における重要な問題の一つとなってきた。
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