Modern Therapy 卵巣の手術
悪性卵巣腫瘍の手術
寺島 芳輝
1
Yoshiteru Terajima
1
1東京慈恵会医科大学第1産婦人科学教室
pp.507-512
発行日 1981年7月10日
Published Date 1981/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206457
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
悪性卵巣腫瘍の治療が手術をkey stoneとし,放射線,化学あるいは免疫療法による集学治療にあることはいうまでもない。しかしながら,本腫瘍の手術には現在付属器摘出術から広範全摘まで行なわれ,必ずしも術式が一定しているとは限らない。確かに,若年者で1側卵巣内に限局しておれば,まず付摘を行なうことは当然考えられ,これで治癒すれば問題ないが,再発例のあることも日常よく経験することである。また,逆に進行癌ではReduction Surgeryを行なわなければ,成績向上もあまり望めない。
以上のように,本腫瘍の手術には今後解決されなければならない多くの問題点が残されているので,これら諸問題につき,紙面の許す限り述べてみたいと思う。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.