症例
臍転移をきたした末期卵巣癌の1例
西川 義雄
1
,
松本 清
1
,
佐藤 優
1
,
下里 直行
1
,
土田 容子
1
,
稲垣 明
2
Yoshio Nishikawa
1
,
Akira Inagaki
2
1県立奈良病院産婦人科
2県立奈良病院中央検査室(CT)
pp.457-461
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206449
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臍の悪性腫瘍は比較的少ないものである。原発性癌ではCullen (1916)1)あるいはHead (1926)2)の報告以降でも100例に満たないし,転移性癌にしても消化器系癌からの場合が多く,約300例ほど報告されているにすぎない。婦人科系からの場合はさらに少なく,とくに本邦では河野・徳川(1978)3),大和ら(1979)4)の報告をみるのみのようである。
われわれは,卵巣癌Ⅲ期の患者の治療中に臍転移をきたした症例を経験したので,その臨床経過とともに文献的考察を加えて報告する。
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