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精巣移植後の妊娠と精子数
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.708
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206316
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不妊症の診断と治療に際して,夫の精液などを中心とした検査は泌尿器科医に,妻の方は産婦人科医により行なわれてきている。この際,夫の精子数が少ないと判定されると,原因は夫にありとして妻の方の検査や治療が遅れがちになりやすい。
Sherinsら1)によれば精子濃度が200〜500万/mlでも妻が全く正常であるか適当に治療されている限りには妊孕性があると報告している。このように精子数が少ない場合には,概して妊娠しにくいが,精巣をまったく欠如したいわば男性因子の典型的な不妊症例でも精巣を移植して妊娠した症例をSilberら2)が報告している。
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