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連載 産婦人科キーワード・18
精巣上体精子回収術
microsurgical epididymal sperm aspiration (MESA)
中川 浩次
1
1徳島大学
pp.1314
発行日 1998年10月10日
Published Date 1998/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903437
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MESA
“メサ”と呼び,microsurgical epididymalsperm aspirationの頭文字を並べたものである.あえて日本語にすると“精巣上体精子回収術(法)”であり,外科的に精子を精巣上体から回収する方法である.ICSI(卵細胞質内精子注入法)の出現によりそれまで治療不可能であった重症乏精子症までも治療が可能となった.しかし,ICSIも万能ではない.つまり精子を手に入れることができなければ,ICSIもその威力を発揮することができないことになる.男性不妊症のうち,その約1割は射精精液中に精子が認められない閉塞性無精子症といわれており1),そのような症例に対して精子(運動精子)を得るためにMESAが必要となる.ヒトにおいては,1985年にMESAにより回収した精巣上体精子を用いた体外受精が行われ,初めて健児を得た2).また1994年には,ICSIによる成功例が報告されている3).
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