Modern Therapy 婦人科劇症の治療
エンドメトリオージス
川島 吉良
1
Yoshiro Kawashima
1
1浜松医科大学産科婦人科学教室
pp.118-121
発行日 1980年2月10日
Published Date 1980/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206194
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しだいに激しさを増す月経痛と性交痛とを主訴とする,骨盤内子宮内膜症患者が劇症に襲われることもまれではない。卵巣チョコレート嚢腫が急激に増大したり,破裂して内容が流出したり,あるいは癒着部から出血した場合が想像される。珍しいことではあろうが,著者はホルモン療法後に妊娠に成功し,分娩後の産褥初期に子宮周囲の癒着が自然剥離し,腹腔内出血を起こした症例を経験した。いずれも急性腹症として本症によるものであるとの診断を確かめることから治療が始まる。
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