疾患の病態と治療 難治疾患の対策--婦人科外来から
エンドメトリオージス
杉本 修
1
Osamu Sugimoto
1
1大阪医科大学産婦人科学
pp.149-153
発行日 1977年2月10日
Published Date 1977/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205568
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エンドメトリオージスは広義には骨盤子宮内膜症(pelvic endometriosis)と子宮腺筋症(adeno—myosis)にわけられているが,通常エンドメトリオージスといえば前者をさす。異所性に増生した子宮内膜が,浸潤性に周囲組織に広がり,月経と同調して起こる異所性出血が,病巣局所の癒着,硬結,瘢痕をもたらすものであるが,その病態発生になお多くの謎を秘めている疾患である。
臨床的には活動病巣に起因する月経随伴症状(月経困難症),陳旧病巣がもたらす持続性固着症状(腰,下腹痛,排便排尿障害,性交痛など)を示し,また不妊例が多いという点で重要な疾患である。
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