Modern Therapy 婦人科劇症の治療
月経異常
佐藤 恒治
1
Tsuneharu Sato
1
1総合高津中央病院
pp.123-126
発行日 1980年2月10日
Published Date 1980/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206195
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月経異常には周期の異常と随伴症状の異常とがある。これら異常のうち劇しい症状を呈するものは比較的少ない。
周期の異常のうち原発無月経を呈するターナー症候群をはじめとする多くの症候群やintersex,先天性の性器奇形などは確かに重症ではあるがふつう,劇しい症状を伴わない。症状としてはむしろ静の状態である。多嚢胞性卵巣症候群や男性化卵巣腫瘍や副腎腫瘍にしても毛深く,男性化を呈するが劇しい症状とはいわない。Sheehan症候群,Simmonds病,Cushing症候群,副腎腫瘍,糖尿病,下垂体腫瘍,血液疾患など全身疾患の一症状として無月経や機能性出血が現われるが,月経異常として劇しい症状を呈するものは少ない。
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