薬の臨床
黄体機能不全の高単位hCG療法
吉沢 浩志
1
,
高橋 威
1
,
岸 博士
1
,
森田 和雄
1
,
鳥取 孝成
1
,
須藤 寛人
1
,
佐藤 芳昭
1
,
竹内 正七
1
Hiroshi Yoshizawa
1
1新潟大学医学部産婦人科学教室
pp.647-650
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206091
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不妊症,不育症の原因は多岐にわたるが,黄体機能不全もその一因として重要視されている。黄体機能不全症の不妊機序としては,黄体機能に欠陥があると,子宮内膜の妊卵着床準備が不十分となり,着床が障害され,その結果不妊となる可能性1)が指摘されている。
黄体機能不全の成因,病態,臨床像などについて多くの研究が行なわれているが,いまだ定説はなく,臨床的に黄体機能不全を診断する基準も明らかにはなっていない。従来より黄体機能不全の診断として,BBT,子宮内膜組織診,progesterone,estrogen測定などが行なわれているが,一般にはBBTによって黄体機能不全を疑い,治療が施行されているものが多く,その治療法はproge—sterone療法,clomiphene療法,hCG療法などが主である。
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