実地臨床手技のエッセンス 内分泌異常の診かた
卵巣の機能検査と生検診
森 崇英
1
,
麻生 武志
1
,
本橋 享
1
Takahide Mori
1
1京都大学医学部婦人科学産科学教室
pp.539-544
発行日 1979年7月10日
Published Date 1979/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206070
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卵巣は解剖的にも機能的にも,卵胞と黄体という少なくとも二つの構成要素から成っているから,卵巣機能検査法としては,それぞれのコンパートメントに対する機能検査が必要であろう。ここでは主題の主旨にそって卵胞機能検査について考えてみたい。
卵胞は,性ステロイド生合成機能と排卵機能をもっているので,両機能を的確に評価できる検査法があれば理想的である。これまで種々の試みが行なわれているが,まだ確立した方法はない。他方,無排卵症患者を治療しなければならないという現実の要請に対処するには,機能検査と治療を併行して進めるという現実的な手段がとられる。本稿では治療という立場から卵巣機能検査を考えてみたい。
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