実地臨床手技のエッセンス 感染症管理へのアドバイス
産科感染症—その病像と鑑別
吉田 茂子
1
Shigeko Yoshida
1
1東京女子医科大学産婦人科学教室
pp.429-433
発行日 1979年6月10日
Published Date 1979/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206050
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産科感染症および新生児感染症は,妊産婦の保健衛生の向上や,新生児医療のめざましい進歩によって,著明に重症感染症が減少してきている。また近年の抗生物質の発達とともに感染起炎菌も大きく変遷してきた。さらに病原微生物の疫学的進歩は,先天性感染の出生をも診断可能とし,種々の産科感染症が,将来児の発育過程において,身体的,精神的障害の一因子を構成するであろうことが判明しつつあり,産科感染症および新生児感染症がこれらの問題に対して重要視されている。産科でみられる最近の話題の感染症の中から,細菌および微生物によるもの,ウィルスによる主な感染疾患につき,その特性をあげ,自験例や種種の文献の中から取りあげてみた。
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