原著
広汎子宮全摘除術後の尿管障害に対する保護壁形成法の意義
植田 国昭
1
,
小出 保爾
1
,
高野 敦
1
,
宮川 昇
1
,
村上 章
1
,
鈴木 明美
1
,
園田 稔
1
,
臼杵 悊
1
,
渡辺 千冬
1
,
荻野 雅弘
1
,
白水 健士
2
,
滝沢 憲
2
,
川端 正清
2
,
加藤 順三
3
Kuniaki Ueda
1
,
Kenji Shiromizu
2
,
Junzo Kato
3
1東京都立駒込病院産婦人科
2東京大学医学部産婦人科教室
3帝京大学医学部産婦人科教室
pp.133-137
発行日 1979年2月10日
Published Date 1979/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205998
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広汎子宮全摘術には,尿路系の後遺症を伴うことがよく知られている1〜6)。そのうち主なものは尿管瘻,水腎症,膀胱麻痺,慢性尿路感染症などである。近年手術手技の進歩によって尿管瘻は減少しており,また術後管理の向上によって尿路感染症も防止されつつある。しかし基靱帯および旁腟組織の処理に密接に関係する膀胱麻痺と,尿管の広い剥離後に生じる尿管狭窄と水腎症の予防対策については,諸家の意見は必ずしも一致していない。
本稿において筆者らは主に後者(水腎症の予防)について尿管保護壁形成法の意義について報告したい。
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