原著
子宮筋腫核出術と妊娠・分娩
湯沢 秀夫
1
,
金沢 浩二
1
,
西村 紀夫
1
,
竹内 正七
1
Hideo Yuzawa
1
1新潟大学医学部産科婦人科教室
pp.139-142
発行日 1979年2月10日
Published Date 1979/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205999
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今日,子宮筋腫の治療法としては子宮単純摘出術ないし子宮腟上部切断術が一般的であるが,子宮を温存し,妊孕力を保持させることを目的とする場合は筋腫核出術が行なわれる。その適応としては,不妊症,流早産,月経異常,下腹部の腫瘤や疼痛,腰痛などを訴える患者のうちで,子宮筋腫が原因となっていると推測される場合,また妊娠子宮に筋腫が合併し,胎児の予後に重大な影響をおよぼすと予測される場合などがあげられている。子宮筋腫核出術はいわば予防的手術であり,これが有効に施行されたか否かの判断は簡単に結論づけられるものではないと考えられる。
今回われわれは,過去8年間に当科において行なわれた子宮筋腫核出術について検討し,若干の知見を得たので文献的考察を加えて報告し,今後の診療の参考に供したいと思う。
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