実地臨床手技のエッセンス 輸血と全身管理
輸血の適応と手技
松本 隆史
1
,
杉山 陽一
1
Takafumi Matsumoto
1
,
Yôichi Suglyama
1
1三重大学医学部産科婦人科学教室
pp.97-101
発行日 1979年2月10日
Published Date 1979/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205988
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近年における輸血療法は著しく進歩し,臨床医学に占める役割は,ますます大きなものとなってきた。特に,この数年間の顕著な傾向は,従来の"全血輸血"から,輸血量を必要最少限にとどめ,輸液により状態の改善をはかろうとしたり,真に必要な血液成分のみを与える"成分輸血"へと,その考えが変遷していることである。
一方,産婦人科領域では,他科に比較して救急処置を必要とする割合は高く,なかでも産科領域の"出血"による,わが国の妊産婦死亡率は,昭和25年以来一貫して第2位を持続している。この意味からしても,産婦人科医には体液生理と輸血に関する深い理解と経験が要求されるのである。
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