新しい視点をさぐる 手術のBlind Spots
補助操作
関場 香
1
Kaoru Sekiba
1
1岡山大学医学部産科婦人科学
pp.417-419
発行日 1978年6月10日
Published Date 1978/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205845
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手術にとって最も大切なことは手術中の安全であり,同時に術後が順調に経過することである。この二つのことがみたされて始めて完全な手術といえる。この完全な手術をするためには手術の基本手技を完全に理解修得し,それを忠実に実行しなければならないことはいうまでもない。しかしただこれだけでは十分といえない。そこには基本手技が円滑にできるように用意された場が必要であり,これが安全な手術に連なるものであり,また基本手技そのものは完全であっても必ずしも術後の経過は順調にゆくとは限らない。すなわち大きな死腔のできるような手術であった場合,あるいは感染巣を持つ手術の場合などは閉腹のときに術後の経過に対する考慮がなされていなければ,術後の順調な経過は望むべくもない。そこには種種の工夫と配慮が必要である。
これらは手術手技そのものにとって本質的なものではないが,決して忘れてはならない事柄である。
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