Modern Therapy リスク症例と手術
循環器障害と手術
関場 香
1
,
福井 秀樹
1
Kaoru Sekiba
1
,
Hideki Fukui
1
1岡山大学医学部産科婦人科学教室
pp.33-36
発行日 1981年1月10日
Published Date 1981/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206374
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婦人科医が手術に際して遭遇する循環器障害の合併で,重篤なものは非常に少ないが,高血圧症,心筋梗塞,動脈硬化,心肥大などの異常を呈する手術症例には比較的よく出会うものである。婦人科疾患の治療の中で,最も大きな手術を必要とするのは子宮頸癌であるが,この場合は放射線という手術に代わる優れた治療法があり,高度の循環器障害を伴う症例では絶対的に放射線療法が選択されている。これらの実情から,循環器障害を有する例の手術として,その実施頻度が最も高いのは単純子宮全摘術と考えられ,その一症例を呈示して,循環器障害を合併した患者を手術するうえでの諸問題にふれてみたい。
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