原著
Cone-biopsy後の経過観察の重要性—とくに細胞診による観察
杉下 匡
1
,
山本 久美夫
1
,
五十嵐 優子
1
,
天神 美夫
1
,
西浦 天宣
2
,
大村 峯夫
2
Tadashi Sugishita
1
,
Tensen Nishiura
2
1佐々木研究所附属杏雲堂病院婦人科
2慈恵医大産婦人科教室
pp.269-275
発行日 1977年3月10日
Published Date 1977/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205591
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子宮頸部初期病変の病理組織学的診断法の一つであるcone-biopsy (円錐切除術)は,確定診断法として,内外の文献にも記載されてきた。
Cone-biopsyの適応は,punch-biopsyの結果,異常病変を確認できないにもかかわらず,細胞診やコルポスコープ所見に頻回に異常を認める場合であったり,またはpunch-biopsyの結果,異常病変を確認したものの,さらに進行した病変が隣接していないか否かを知りたい場合等である。なおその他,別の医療機関でのpunch—biopsy等で異常を指摘されておりながら,細胞診,コルポスコープ,punch-biopsyになんら異常を認めない場合等も適応とされている。Cone-biopsyは元来その診断的真憑性に価値があり,そのためにそれが治療法の選択に結びついている。
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