原著
子宮腟部papillomaの臨床的診断法—特に細胞診およびコルポスコピーを中心として
山本 久美夫
1
,
杉下 匡
1
,
天神 美夫
1
,
石田 礼載
2
Kumio Yamamoto
1
,
Norikoto Ishida
2
1佐々木研究所付属杏雲堂病院婦人科
2東京都がん検診センター婦人科
pp.701-707
発行日 1975年9月10日
Published Date 1975/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205232
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
子宮腟部に発生するpapillomaは,非常にまれな疾患である。特に日常の臨床の場においてpapillomaであると診断するには,肉眼診では不十分なことが多く,通常の視診ではpapillomaは発赤した腟部びらんとしか見えないことが多い。またpapillomaによる患者の愁訴はほとんど認められず,炎症を伴つている場合には帯下または軽度の性器出血を起こすにすぎない。
また日常よく用いられる細胞診においても特徴ある細胞像を示すことが少ないため,往々にして見逃されてしまう可能性が強い。
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.