疾患の病態と治療 難治疾患の対策--婦人科外来から
更年期障害
西田 悦郎
1
,
赤祖父 一知
1
Etsuro Nishida
1
,
Kazutomo Akasofu
1
1金沢大学医学部産科婦人科学教室
pp.141-145
発行日 1977年2月10日
Published Date 1977/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205566
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Ⅰ.更年期障害の病態
婦人科外来において更年期障害の診断のもとに治療する場合,ホルモン療法などにより,比較的短期間のうちに自覚症状が軽快するものも多いが,一方,種々の療法を試みても一進一退し,一時的に軽快しながら再び多彩な深刻な症状を訴えるものや,また通常一般の治療法ではほとんど全く奏効しなくて手こずる症例も少なくない。
このような更年期障害の難治患者に対する対策ないしは方針として,まず大切なのは,その患者の診断を,果たして更年期障害のみとして良いのか否か,すなわち他の内科的あるいは精神科的疾患が潜んでいるのではないかどうかを再検討することであろう。
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