疾患の病態と治療 進行癌への挑戦--延命効果の可能性
卵巣悪性腫瘍進行例の治療—主として持続的動脈内注入療法とsecond look operationの組合わせ療法について
寺島 芳輝
1
,
小池 清彦
1
,
田島 敏久
1
,
越智 康仁
1
,
落合 和徳
1
,
韓 倫奎
2
,
篠原 勝
2
Yoshiteru Terashima
1
,
Kan Rinkei
2
1東京慈恵会医科大学第1産婦人科学教室
2東京慈恵会医科大学第1外科学教室
pp.61-67
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205552
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すでに本紙第30巻6号(昭和51年)に同じテーマで主として早期癌を中心に述べたが,進行癌については全く概略せざるをえなかったところ,編集者の御好意により,改めて報告する機会を得た。
確かに日常診療上接する,卵巣悪性腫瘍の過半数は進行癌であり,治療成績も不良であることが多く,また診療方針も確立されたとはいい難い現状である。従って,本腫瘍の治療の原則から述べるべきであるが,ある程度既述してあるので,ここでは主として進行癌に対するわれわれの考え方について述べるとともに,治療の実際と,少数例ではあるけれども,従来に比し,生存期間の延長を認めているので,その成績を報告したい。
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