薬の臨床
トリコモナス腟炎に対するTinidazoleの経口1回投与療法の経験
外西 寿彦
1
,
住吉 稔
1
,
中村 雅弘
1
,
蔵屋 一枝
1
Hisahiko Hokanishi
1
1鹿児島市立病院産婦人科
pp.515-518
発行日 1976年6月10日
Published Date 1976/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205440
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
産婦人科外来を訪れる患者の中で帯下を主訴として来院するものは多いが,ことに腟トリコモナス症はその頻度が10〜20%と高く,近年,本症に対する治療薬として抗生物質を始めとして次々に新薬が登場し,治療成績もかなり上昇してきたが,いずれも再発をきたし易く難治性の疾病として臨床家を悩ましている。
トリコモナス原虫が腟以外の尿路系や直腸,外陰部,また男性の性器,下部尿路にも発見されることから,局所療法のみでなく最近ではMetronidazoleの経口投与が併用されてきたが,本剤でもかなりの再発がみとめられ,さらに強力な薬剤の登場が望まれてきた。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.