特集 産婦人科手術のポイント
VI.手術手技--産科
子宮破裂の手術
荒木 日出之助
1
1昭和大
pp.1044-1045
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205332
- 有料閲覧
- 文献概要
分娩時の自然あるいは外傷性子宮破裂は施設分娩の増加と産科管理法の進歩により著しく減少したとはいえ,近年の帝王切開の普及は瘢痕破裂の機会をそれだけ増したともいえる。子宮破裂は自然破裂,外傷性破裂,瘢痕破裂,さらには完全破裂,不完全破裂,また破裂の部位,大きさなどによりその症状,予後もさまざまであろうが,一般に児の予後を不良にするばかりでなく,直接,母の生命を危険にする一刻を争う緊急疾患であるから,産科におけるもつとも重要なもののひとつであることは今さらいうまでもない。したがつて,症例に遭遇することは少なくとも,産科医は常に本症に対する診断的知識と手術手技のマスターを心掛けておかなければならない。
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.