特集 産科の救急対策
救急対策のこつ
子宮破裂
一条 元彦
1
Motohiko Ichijo
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.335-338
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204590
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はじめに
救急処置を要する産科疾患はいずれも稀なものである。しかも近代産科学の進展はこれを一層稀なものとしているはずであるが,循環とは不思議なもので,帝切が増えると子宮破裂が増え,心疾患の治療が進むと妊娠不可であるべき心疾患が妊娠を希望するようになるという具合に,恩恵と危険は背中合わせに結合されていくのが現実である。生命の価値がまことに高価である今日,稀とはいえ子宮破裂を再考してみるのも有意義なことであろう。
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