薬の臨床
ESTROTECによる妊婦尿中estriol測定法とその臨床応用
宮川 勇生
1
,
宮崎 康二
1
,
水元 淳一
1
,
前山 昌男
1
Isao Miyagawa
1
1熊本大学医学部産科婦人科学教室
pp.397-403
発行日 1975年5月10日
Published Date 1975/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205184
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胎児の発育状態を検査する方法として,妊婦尿中estriol測定は欠くことのできない検査法のひとつであり,種々の測定手技の簡易化を目的とした改良が加えられてきたが,なかでも,Amberlite XAD−2を応用した化学的測定法は,すでにlarge scale screening法として広く臨床に利用されている。
著者らは「Amberlite XAD−2による妊婦尿中estriol測定法に関する検討—E3キット法」1)にて,AmberliteXAD−2を応用した化学的測定法はBrown変法による妊婦尿中estriol分画値と高い相関をもつことを認め,かつ臨床的に十分応用し得ることを報告した。しかし,比色計などの特殊な機器が必要なことや,測定手技にある程度の熟達を要することより,さらに広く実地臨床医に利用されるには,より簡単な器具,操作で,短時間で結果の得られる検査法の開発が待たれていた。
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