特集 新生児の観察法
新生児呼吸循環異常の観察
武田 佳彦
1
,
工藤 尚文
1
,
長野 護
1
,
人見 悦子
1
,
橋本 雅
1
Yoshihiko Takeda
1
1岡山大学医学部産科婦人科学教室
pp.211-215
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205013
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胎生期における呼吸はまつたく母体に従属的であり,循環器系が胎児の生命維持のための主な原動力となつていたが,分娩を境に呼吸器系と循環器系はそれぞれが独立し,激変する新生児期の適応過程に耐え,その後の発育成長を維持しなければならない。
その意味では新生児における呼吸循環系の確立は,人の生涯においてもつとも大きな試練の時期であるということも可能であり,この時期の呼吸循環系の適応異常の多くが新生児死亡に直接つながるものでもある。
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