特集 症状からつかむ私の治療指針
産科
分娩予定日超過
國本 恵吉
1
1岩手医大産婦人科
pp.956-958
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204939
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分娩予定日超過について,臨床的に問題となるのは,分娩予定日超過妊婦の分娩が難産になることが多く,いきおい児に対する影響が大きくなり,周産期死亡率が高くなる点である。そのなかで過熟児の問題と胎盤機能不全に伴う子宮内胎児死亡がとくに問題となり,臨床的にはこの過熟産の予防の処置として分娩誘導が行なわれるのであるが,その処置の方法は各人各様であり,産科領域で予定日超過妊娠の取扱いほど問題を多く含むものも少い。一般に予定日超過の妊娠を扱う場合,過熟児の周産期障害を考慮してなんらかの処置を行なう場合と全く処置を加えず経過観察にとどめる場合との2つがあるが,誘発,待期のいずれの方針をとつても,正期産に較べると43週以後の分娩には異常が多く,とくに初産婦ではこの傾向が強い。
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