特集 症状からつかむ私の治療指針
産科
微弱陣痛
森 憲正
1
1熊本大産婦人科
pp.955-956
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204938
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微弱陣痛とは必ずしも陣痛の強弱を意味するものではなく,娩出効果の少ない陣痛をいい,通常,低緊張性の場合をいうが,逆に高緊張性で子宮の緊張が亢まり,収縮がおこつても娩出力とならない場合もあり,子宮機能不全とも呼ばれている。
微弱陣痛は原発性と続発性とに分類されている。前者は分娩開始から陣痛が弱く,開口期の進行がおくれ,または途中で停止するものであり,後者ははじめは規則性,強さ,持続ともに正常であつた陣痛が,分娩の経過中に減弱したり非協調性となつたり,あるいは緊張が亢進したりするもので,開口期にも,娩出期にもおこりうる。子宮筋収縮の点からは低緊張性と高緊張性とに分けられ,後者はさらに子宮下部緊張,痙攣性子宮,非対称性子宮収縮などに分類されている。
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