特集 症状からつかむ私の治療指針
婦人科
不妊症
百瀬 和夫
1
,
田中 リナ
1
,
平敷 好惟
1
1東邦大産婦人科
pp.906-908
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204914
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不妊症は単一な疾患名ではなく,夫婦が一定期間以上,正しい結婚生活を営んでいるにもかかわらず妊娠しない状態をいう。不妊期間は学会の定義では満2年以上とされているが,1年以上2年未満でも低妊孕性Subfertilityとして治療の対象としている。妻の年齢が若いほど,不妊期間が短かいほど,妊娠への見込みが大きいのは当然であろう。
その結婚期間中に一度も妊娠しない場合を原発不妊,妊娠したが流早死産,あるいは外妊に終り,以後妊娠しないものを続発不妊とよぶ。とくに1児をえたのち妊娠しないものをone child sterilityということもある。結婚前または初婚時に妊娠したが,現在の夫とは妊娠したことがない場合は原発不妊とすべきである。
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