ヒューマンバイオロジー--臨床への展開 Sexually Transmitted Diseases (STD)
Topics
感染症と不妊
百瀬 和夫
1
,
古川 隆正
1
,
間壁 さよ子
2
Kazuo Momose
1
,
Takamasa Furukawa
1
,
Sayoko Makabe
2
1東邦大学医学部第1産婦人科教室
2東京神田第2クリニック
pp.657-659
発行日 1985年8月10日
Published Date 1985/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207230
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わが国では,経済環境の好転,衛生思想の普及により近年,不妊症における感染症の頻度は減少傾向にある。しかし一方,海外渡航の自由化,若年層における性道徳の変革は起因菌の多様化をもたらし,病態を複雑にした。感染がfertilityにいかに関与するか明らかでない点も多いが,侵した部位によってその機序をまとめると表1のようになる。外陰・腟・頸管の炎症とその影響については,すでに述べられているので,ここでは不妊ともっとも大きな関係をもつ卵管の炎症後遺症と子宮腔癒着について触れる。
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