今日の産婦人科
第3回欧州周生期医学会の印象と問題点
安達 寿夫
1
Toshio Adachi
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.629-631
発行日 1972年7月10日
Published Date 1972/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204644
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4月19日から22日までの4日間,スイスのローザンヌで第3回欧州周生期医学会が開催され出席したので,編集部の依頼に応じてその印象と問題となつたテーマなどの大要を紹介したいと思う。
プログラムに示したようにround tableの主題が4つ(周生期薬物学,帝王切開,high-risk new—bornの予後,周生期の記録監視と救急処置)あり,5〜10人ずつの演者がひとつのテーマに2〜3時間をかけて講演し質疑もかなり活発であつた。会場は約1500人収容できるところがほぼ満員で,英独仏の同時通訳をきけるイヤホーンを大半の人びとが耳にしていた。このround tableはわが国の学会のシンポジウムに相当するように運営されてる印象をうけたが,わが国の学会のように左右2面のスライドがめまぐるしく動いて,そのデーターの量を誇示する感のあることの多いのとは全く異なり,20分くらいの講演時間に対し,スライドは10〜15枚くらいが1枚ずつ示されるだけでありその説明が長いのとスライドの文字で,私のように外国語の不得手なものにもその要旨はどうやら理解できるほどきわめて親切なものであつた。
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