指標
胎児発育障害と周生期脳傷害
安達 寿夫
1
,
村井 憲男
1
,
舟木 憲一
1
,
会田 邦夫
1
,
星 和彦
1
,
遠藤 紘
1
Toshio Adachi
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.5-12
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205118
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小児脳障害とくに脳性小児麻痺(以下CPと略)の病因の大半が周生期にあることは以前からよく知られており,具体的には産道内の胎児低酸素性傷害,高度未熟出生,高度黄疸,低血糖,寒冷傷害などがあげられてきた。
筆者も東北大学医学部附属病院産科で出生した児の予後追跡を試み,昭和30年から37年の8年間の出生児9,397例のなかに低酸素症(仮死出生成熟児)によるCP 3例と,核黄疸を合併した未熟児のCP 7例の計10例のCPを確認し,昭和42年の第17回日本医学会総会シンポジウム脳性麻痺で報告した。この成績をもとにしてその後の周生期母児管理の重点目標を,未熟児の黄疸と分娩時の胎児低酸素症の早期診療の2点において管理をつづけてきた。
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