薬の臨床
産婦人科領域におけるSF−837の治療効果
金岡 毅
1
,
清水 潤司
1
,
岡田 悦子
1
,
森 巍
1
Tsuyoshi Kanaoka
1
1国立福山病院産婦人科
pp.557-561
発行日 1972年6月10日
Published Date 1972/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204629
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はじめに
SF−837は私たちの病院の所在地に近い尾道市の土壌より分離された新しい抗生物質であつて,図1に示すような構造式を有する。その抗菌スペクトラムは表1に示すごとく,グラム陽性菌に対して強い抗菌力を有し,その感受性分布はJosamycin,Kitasmycin,Lincomycinのごときマクロライド系抗生物質とよく似ており,グラム陰性菌はそのほとんどが耐性を有する。またその毒性は少なく,動物実験によつても催奇形性は全く認められない1)。
私たちは明治製菓(株)よりSF−837の提供をうけ臨床的にこれを使用する経験を得たのでここにその効果を発表する。
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