特集 新生児の救急対策
未熟児の処置
村田 文也
1
,
根本 ハツ子
2
Bunya Murata
1
,
Hatsuko Nemoto
2
1東京都立母子保健院
2東京都立母子保健院小児科
pp.515-522
発行日 1972年6月10日
Published Date 1972/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204622
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はじめに
未熟児の生存率が向上するに伴なつて,心身障害児も増すのではないかと憂慮されている1)。しかし最近の報告によれば,英国の病院で「脳障害を起こす可能性のある異常を予見し,予防するように計画された治療」を行なつた結果,出生時体重1,500g以下の児の生存率が向上しただけでなく,脳障害児の頻度も従来の報告に比べて著しく低かつたという2)。
本稿では未熟児の処置に関する最近の進歩のうち,実際の診療に役立つこと柄を取り上げ,しかも,夜間において完全な検査が困難な場合にはいかに対処するか,ということも考慮に入れて記述する。
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