[連載] 最近の外国業績より
新生児・未熟児
日本医科大学小児科学教室
pp.1717-1720
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002019
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背 景 2週間以上の人工呼吸管理を要する早産児は気管支肺異形成症(BPD)のリスクが高い.デキサメタゾンなどのステロイドは強力な抗炎症作用があり,出生後ステロイド投与(PNS)によって肺機能の改善や抜管の促進,BPD罹患率の減少が期待されるが,脳の発達に対して悪影響があるため,PNSは長期の人工呼吸管理を要する症例に限定して推奨されている.単回PNSの効果はすでに広く知られており,複数回PNSについても報告はあるが,効果と安全性については明確でない.しかし初回PNS後に抜管できなかった症例に対し反復投与を考慮することは多く,筆者らは1回もしくは2回のPNSによる呼吸器のステップダウン(侵襲的換気から非侵襲的換気への移行や非侵襲的換気から鼻カニューレへの移行)と成長への悪影響を評価した.
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