研究
不全流産および胞状奇胎の塗抹細胞所見について
八田 賢明
1
Kenmei Hatta
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.455-456
発行日 1972年5月10日
Published Date 1972/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204613
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はじめに
従来,子宮頸部に比し行なわれる機会の少かなつた子宮内膜細胞診が近時評価され特に子宮体癌の鑑別診としての内膜細胞診の意義は大であるという報告が多い。きらに女性の内分泌環境の変化を内膜細胞診のレベルでとらえようとする試みもある。
著者は不正子宮出血例に対し内膜細胞の塗抹標本上の特徴所見を系統的に分析し,体癌と非癌内膜との細胞学的鑑別法を検討しているが,その研究の一端として妊娠性不正子宮出血例(不全流産,胞状奇胎)の塗抹標本上の特徴所見をも分析し,ある知見をえたので報告する。
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