特集 腹痛,腰痛の診断
婦人の腰痛
岩井 正二
1
,
石井 次男
1
Shoji Iwai
1
1信州大学医学部産科婦人科教室
pp.995-1000
発行日 1970年11月10日
Published Date 1970/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204301
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まえがき
産婦人科外来を訪れる患者のなかには,腰痛を訴えるものがかなりある。しかし,腰痛は何も産婦人科だけとは限らず,特に激しい腰痛は,脊椎を中心とした整形外科的疾患がひそんでいることが多く,なかには癌転移とか,カリエスのような重要疾患のこともある。内科,泌尿器科,精神身体医学の面からくる腰痛もある。また,原因らしい所見をつかむことができない場合も決して数少なくない。ところが,婦人で腰痛があると,まず産婦人科を訪れるのが常であり,われわれは窓口的役目を果さなければならない。従つて,産婦人科といえども,他科領域特に整形外科的腰痛について十分理解していないと自信ある診療は行なえない。
われわれとしては,こうした知識の修得と共に,腰痛診療に際しては常に他科と密接な連繋を保つ心懸けが大切である。
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