Japanese
English
婦人腰痛・2
婦人腰痛に対するRobaxinの臨床効果
Clinical effects of "Robaxin" on female lumbago
村中 篤
1
,
新藤 邦雄
1
,
千葉 泰夫
1
,
永井 生司
1
Atsushi Muranaka
1
1東北大学産婦人科教室
pp.249-250
発行日 1963年3月10日
Published Date 1963/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202776
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はしがき
腰痛を主訴として婦人科外来を訪れる患者は少なくない。これら婦人の腰痛には,腰部骨格筋の器質的病変に基づく場合ももちろんあるが,これはむしろ整形外科を訪れることが多いであろう。われわれ婦人科でも,器質的婦人科疾患に随伴してくる腰痛もあるが,またなんら婦人科疾患の認められぬ場合も少なくない。九嶋によれば,前者には骨盤腹膜炎,卵管炎,子宮旁結合織炎などがあり,これらの場合は一定の部位に痛みを訴えることが多いのに対し,後者では,痛みの場所がつねに移動するため移動性腰痛ともいわれ,これは自律神経変調に基づく骨盤内血流の変化により,これを痛みとして感ずるもので,九嶋はこれを自律神経性腰痛といつている。われわれが腰痛に対する治療を行なう際には,上述の如き考慮の下に,治療方針を撰択しなければならないが,まず手段として疼痛それ自体を除去することが望まれる場合も多い。われわれは今回,腰痛を主訴とする婦人科患者に対し,器質的婦人科疾患の有無に関係なく,筋弛緩剤たるRobaxinを使用して,その効果を観察したのでこれを報告する。
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