特集 異常妊娠とその診断
妊娠中毒症—その診断と検査
山口 龍二
1
,
村中 篤
1
Ryuji Yamaguchi
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.585-589
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204238
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妊娠中毒症は,最近の生活環境の改善,妊婦の意識向上,医療の普及,および中毒症に関する診断法ならびに治療法の進歩などによつて,かつて見られたような重症のものや特殊な型のものはたしかに減つてはいるが,中毒症全体としてみれば必ずしも大幅に減少しているとはいえない。さらに,重症の中毒症による母体の生命に対する危険は余り問題はなくなつたが,胎児に対する影響という点では未だに問題は解決されておらず,妊娠中毒症は古くてかつ新しい問題をかかえた疾患であるということができる。以上述べたような観点から妊娠中毒症の診断と管理について簡単に考察を加えたいと思う。
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