特集 異常妊娠とその診断
前置胎盤とその診断
竹内 繁喜
1
Shigeki Takeuchi
1
1都立築地産院
pp.591-594
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204239
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はじめに
日本産科婦人科学会の諸定義委員会で,昨年1969年5月,「前置胎盤」の小委員長を仰せつかつて,第1回の7月19日に総説ともいうべきものを発表し,第2回の本年2月11日の会合で,第1回の臨床調査報告をした。この報告会では,同じく前置胎盤委員である新宿日赤の鈴木,新潟鉄道病院の河辺両氏からも立派な調査報告があり,これらはいずれなんらかの形で公表されるはずである。今回は私の分だけの報告である。もちろんこの調査はまだ研究の緒についたばかりで,今後多くの検討を必要とすることは論をまたない。参考文献は,私が直接間接に指導をうけた恩師・先輩の教科書などから引用した。おそらく,これらの教科書はそれぞれ外国の著明な成書を参考にして書かれていると思われるので,外国文献は少数例に止めておいた。
なお,煩雑を避けるために,本文では,前置胎盤をすべて「前胎」と省略してある。
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