新生児
妊娠中毒症における胎盤機能と胎児・新生児
山口 龍二
1
Ryuji Yamaguch
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
pp.631-637
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204248
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はじめに
妊娠中毒症時にはいろいろな点から胎盤機能の低下が起こつていることが考えられ,それは多くの人によつてある程度常識として受け入れられている。そしてこのような胎盤機能の低下が未熟児や低体重児,さらには子宮内胎児死亡に直結するものと考えられている。最近諸種の胎盤機能検査法が開発されるにしたがつて,それらのデータの上から中毒症時の胎盤機能の状態をある程度とらえ得るようになつてきた。われわれは今回,胎盤・胎児系の諸機能のうち,それぞれ異なる機能面を評価し得ると思われる3種類の検査法を用い,妊娠中毒症時の胎盤機能をしらべ,その成績と胎児および新生児との関係について考察したのでその結果を報告する。
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