特集 妊娠中毒症--病態理解から看護へ
妊娠中毒症の診断と治療
石井 明治
1
1聖マリアンナ医科大学産婦人科
pp.650-656
発行日 1984年8月25日
Published Date 1984/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206495
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はじめに
最近のめざましい医療技術の発展に伴いハイリスク妊娠の予防と治療が進み,妊産婦死亡・周産期死亡は減少の傾向を示してきている。しかし妊娠の約8%に発生するといわれる妊娠中毒症は母児管理上,次の4点で重要な疾患である。
1.妊産婦死亡原因の第1位。妊産婦死亡はその国の母子保健の状態を示す重要な指標である。わが国の妊産婦死亡率は,出生10,000に対して1975年は2.9,1981年は1.9と減少しているが,妊娠中毒症の占める割合は大きい。
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