特集 産婦人科
今日の焦点・Ⅰ
肥満—特に治療について
森 憲正
1
Norimasa Mori
1
1熊本大学医学部産科婦人科学教室
pp.925-929
発行日 1969年11月10日
Published Date 1969/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204114
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はじめに
女性ではことに若年層で美容上肥ることに対して関心が強く,医学的にみて必ずしも病的肥満の状態ではないのに自らひそかに痩せるよう努力しているものが少なくない。肥満を外観上うらやましくみえるのはある程度までであつて,外見上,肥満が羨望型,滑稽型,同情型と分けられているように,病的になると他人の目からも,滑稽にみえ,やがてあわれみをさそうような心悸亢進や行動の不自由性など,いろいろの自覚症状が出てくる。このようになると単に美容だけの問題にとどまらず,肥満に伴う合併症がみられるようになり,医学的にも肥満症の治療が必要となってくる。
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