講座 実地医家のためのホルモン講座
ホルモン療法の実際・1
無月経の治療
宮川 勇生
1
,
森 憲正
1
Isao Miyakawa
1
,
Norimasa Mori
1
1宮崎医科大学産科婦人科学教室
pp.74-78
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207318
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病的無月経は,「満18歳に達しても初経を見ないもの(原発無月経),また,以前あった月経が一定期間(一般には3ヵ月間,時に6ヵ月間,1年間)以上停止した状態(続発無月経)」と定義される月経周期の極端な異常状態であるが,その病態は単一の疾病によるものではなく,種々の原因によって生じる。したがって,その分類にも原発無月経,続発無月経など,臨床的に良く用いられる分類があるが,その病因の精査をすすめると,いずれも頻度の差はあれ,病因は同じであることから,治療,殊にホルモン療法を行う場合には,起因疾患あるいは障害部位による分類が好都合である。
ここでは,無月経のホルモン療法を行う場合,療法開始に際して必要な検査,適応症の選択,治療スケジュール,治療成績,それに伴う副作用の予防など基本的な問題を中心に述べる。
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