今月の臨床 ゴナドトロピン--今日の焦点
下垂体性ゴナドトロピンの分泌機序
五十嵐 正雄
1
Masao Igarashi
1
1群馬大学医学部産科婦人科学教室
pp.653-657
発行日 1968年8月10日
Published Date 1968/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203920
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I.脳下垂体性ゴナドトロピンの種類
脳下垂体前葉から分泌される,性腺刺激ホルモンには表1のようなFSH, LH, prolactinの3種が区別され,その各々の作用は表2のとおりである。表2においてprolactinはラット,マウスなどでは確かにluteotrophic (黄体刺激)作用をもら,LTHと一致するが,サルや婦人ではLTH作用をもたないらしいという見解が最近は有力であるが,婦人の月経周期の黄体期にprolactin様物質の尿中排泄の増加が証明されており(Fujii&Shimizu 1957),この問題の解決は今後の研究にまたなければならない。
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