今月の臨床 ゴナドトロピン--今日の焦点
ゴナドトロピンと卵巣におけるステロイドホルモン生合成—殊に黄体機能との関係について
平井 正直
1
,
中尾 健
1
1東京慈恵会医科大学薬理学教室
pp.641-651
発行日 1968年8月10日
Published Date 1968/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203919
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はじめに
先に著者は,"Progestinの薬理"について総説し(平井,1967),progesteroneおよび合成progestinsの吸収,体内運命および排泄に関し報告した。今回は,卵巣のsteroid hormone生合成を中心に,gonadotropin(Luteinizing hormone-LH-,Follicle stimulating hormone-FSH-, Luteotropichormone-LTH-, Interstitial cell stimulating hor-mone-ICSH)の影響,黄体機能,およびこれに影響を与える諸因子について各種族差を吟味しつつ最近の研究の動静について報告したい。
黄体の生命はLHの影響下,排卵時に形成されることにより始まる。次いで黄体の分化,発育の時期に入りやがて旺盛な分泌の時期を経て,次いで退行性の変化が起こつてくる。
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