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ゴナドトロピン産生下垂体腺腫に対するブロモクリプチンの臨床効果
田部井 徹
1
1自衛隊中央病院産婦人科
pp.115
発行日 1985年2月10日
Published Date 1985/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207128
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下垂体腫瘍は,ホルモンを分泌する機能性と分泌しない非機能性に大別される。機能性のうち過剰の成長ホルモン(GH)を分泌するGH産生腺腫が最も多く,通常色素嫌気性細胞より成り,末端肥大症を呈する。また,過剰の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を分泌する腺腫は色素嫌気性のことが多く,クッシング病を呈する。一方,過剰の甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌する腺腫は数例が報告されているに過ぎず,極めて稀である。ときに末端肥大症を呈する下垂体腺腫が,GHとともにTSHを分泌することも報告されている。
Albrighlらは,末端肥大症を伴わない下垂体体腺腫の患者が乳汁分泌過多を示した症例を報告し,プロラクチン(PRL)分泌の過剰て.あることを推測した。最近におけるPRL測定法の進歩により,従来は非機能性と考えられていた腺腫の中にも,PRLを分泌している腺腫が存在していることが判明した。PRL産生腺腫は,色素嫌気性のことが多く,ときに好酸性を示し’臨床的には腫瘍増大によりトルコ鞍を圧排し破壊するために視力障害を起こすことがあり,女性患者は過剰PRL分泌による乳汁漏出性無月経を訴え不妊となることが多いが,通常ゴナドトロヒン値は低い。
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