シンポジウム 産婦人科領域における保存的手術療法--第140回日本産科婦人科学会東京地方部会例会シンポジウムより
子宮破裂の保存的手術療法
佐藤 美好
1
1日本医科大学第一病院産婦人科
pp.458-461
発行日 1967年6月10日
Published Date 1967/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203713
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子宮破裂は漸次増加の傾向が見られ,この面の検討が盛んに行なわれておりますが,手術処置に対する検討は比較的少ないように思います。特に完全子宮破裂に対する手術処置は,従来,子宮摘除が一般的に原則となつており,特殊例にのみ保存的手術たる縫合法が行なわれてきています。近時,ショック療法,輸血,輸液,抗生物質による感染防止,その他化学療法等の発達により,子宮保存療法を行なう傾向が増加してもよいと考えられ,症例の報告とともに治療の変遷について,いささかふれてみたいと思います。
もとより症例が少ないものですから,当病院および派遣病院の症例に加えて,都内の病院および市外の病院126にアンケートを出し,「症例あり」と回答をいただいた病院の直接関係者および担当者にお会いして,いろいろお聞きしたことなど合わせてご報告したいと思います。
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