Japanese
English
薬剤
自律神経症に対するγ—Oryzanol (Oliver)の臨床治験
Clinical experience with γ-oryzanol (Oliver) in vegetative neurosis
渡辺 津
1
,
若山 昭彦
1
,
塚田 雄三
1
,
佐久間 康夫
1
Shin Watanabe
1
1岐阜大学医学部産科学教室
pp.989-992
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203391
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はじめに
更年期症状様の訴えは婦人科領域において臨床家をてこずらせる曲者であるが,またその処置の如何は名医の腕のみせどころでもあると聞く。かかる症状は思春期に起つても,閉経後に現われても,あるいは分娩後または流産後に発症しても,一律に自律神経症として取扱われているが,それぞれを解析すれば複雑多彩な因子を擁している。
その治療には従来,性ホルモン,臓器埋没,塩酸プロカイン静注,鎮静剤,レ線間脳照射,精神療法等,種々の療法が行なわれて来たが,最近では向精神剤が使用される傾向となり,なかでも精神昂揚剤(Psychoanaleptica)—Nialamide (Nialnid)1)および精神安定剤(Psycholeptica)—chlordia—zepoxide (Balance)2)等については私共はすでにその臨床治験を報告した。
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