落穂拾い・5
風変りの落穂・色取りどりの落穂
安藤 畫一
1
1慶応大学
pp.978-979
発行日 1965年12月10日
Published Date 1965/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203390
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まえがき
ミレーのあの絵の気持に魅力を感得して,勢込んで始めたこの特殊欄も,愈々実行して見ると仲々に思うに任せられぬ。「小さくて多くの人の目に止まらず,にも拘らず栄養に富む」と云う条件に適した落穂は誠に少ない。自分のためよりも,多忙な日常に余裕のない他人のためと志した誠意であつても,何等の反響にも値せぬと知つて,少々脱力状態に陥つた。「それは寧ろ無責任だ!」と自問自答して思い直し,少々焦せり気味となつて,喜怒哀楽・毀誉褒貶と云う心理状態を対象とした色取りどりな風変りな落穂に目をつけて拾ったのが本稿である。落穂拾いの本体とは離れたとの非難は覚悟の前である。呵々!
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